「欲望する「ことば」「社会記号」とマーケティング」嶋浩一郎、松井剛著より |
絵の額縁のことをフレームと言いますよね。世の中には、個人的で瑣末なことから、社会をゆるがす深刻な出来事まで、たくさんの解決すべき問題があります。けれども、私たちはすべての問題に同じ程度の関心を寄せているわけではありません。世界では悲惨な出来事がたくさん起こっています。しかし、そんな出来事もニュースで報道され、自分たちの耳目に入らない限り、私たちはその事実すら知り得ません。たとえ知ったとしても、多くのニュースの中で注目するのは、ほんの一部でしかないのです。
ある問題が他の問題に比べて、多くの人たちの関心を集めることがあります。これがフレーミングという意味です。」
「欲望は自覚できない。だから言語化もできない。でも文句は言える。文句は欲望の裏返しのことが多いのです。本当にしたいことがあるから、人は文句を言うわけです。」