「現代アートの本当の見方 「見ること」が武器になる」 |
「ー アート作品を見るときの基本的なポイントは?
最も重要なポイントは、事前に学習しすぎないこと、そして先入観を捨てることの二つです。」
「ー 作家と交流することも多いと思いますが、そうしたときに意識することは?
コレクターの中には、アーティストとは一切コミュニケーションしない、交流しない、というタイプの方もいらっしゃいます。
(中略)
しかし、最初は何の先入観も持たずに見ても、興味を抱いた作品であればもっと知りたいという欲求が湧き、その後は考えたり調べたりアーティストの話を聞きたくなったりするのではないでしょうか。」
上記2つは矛盾しています。
思考する自分に気づく 土屋誠一より
「もちろんこのようなことを、インターネットのSNS上で繰り広げても構いません。しかし、美術作品の醍醐味は、リアル空間で美術作品と直面するという経験を与えてくれるところでしょう。作品なきところで理屈ばかりが空転して、SNS上で炎上などということも、日常的に目にする機会は少なくありません。」
「今、見ること」への提案 しりあがり寿×山口晃
「ー おふたりとも美術作品を見ることはよくされますか?
しりあがり寿ー あんまり見ないんですけど、でも見るのは好きですよ。」
「山口晃ー 寄ってたかって正解をすぐつくっちゃう。ネットでパッと意見が出ると、それに対する「正しい意見」というのがすぐできて、今度はそれから外れられなくなっちゃって、たぶんそのpixivで言われる「リアルの完成度」も「ココ足りないよね」といった意見があったときに「そうだここに何かいれとかないと」という流れが生まれて……だからでしょうか、なんとなくみんな印象が一緒のような気もしてしまうのは。その流れに馴染んでしまえば、あ、この人の絵とこの人の絵は違うんだなと気づくんでしょうが……。
(中略)
twitterとかも、ちょっと人権的なものを読むと、一人の人間が書いているんじゃないかなと錯覚してしまいそうになります。いろんなひとが言ってるんでしょうけど。」
「しりあがりー 山口さんって怒られることあるんですか?
山口ー いえ、ほとんどないんですけれども……昨今は、やっぱり社会性の高い作品とか、みんなで仲良くやるような作品がね、僕が一番できないタイプなんですけどね。一人で絵を描くのが好きだからこの商売だと思ってきたんだけどな(笑)、というような感じなんですけれども。